2014年9月7日日曜日

今後の人生と rolex

備忘録として記述。
たかが時計とは言え、楽しく使いたい。
少々大袈裟だが、色々と検討してみた。

rolex を体験するという観点から、少なくとも、次のモデルを一通り使うべきなのだろう。
・標準であるデイトジャスト
・プロフェッショナルラインの原点サブマリーナ
・プロフェッショナルラインの頂点デイトナ
・フラグシップモデルのデイデイト

しかし、上記モデルを一切所有することなく過ごしてきた。rolex を所有しているとは言い難い状態なのかもしれない。
尤も、リーダーの象徴であるデイデイトについては、永遠に分不相応であるため、はなから対象外である。

これまでの rolex 購入履歴。
1985年 airking ref.5500。
1991年 explorer2 ref.16570 ホワイトダイヤル。
2006年 explorer ref.114270。
2014年 explorer2 ref.16570 ブラックダイヤル。
1980年代,、1990年代、2000年代、2010年代と地味に買い続け、手放すことなく愛用している。
今後の人生において rolexを購入するのは、せいぜい、あと1本。
(※これを書いた後、結果的に explorer2 ref.216570 ホワイトダイヤルとブラックダイヤル、cellini Ref.3806、explorer Ref.214270 の4本を購入した)
富裕層にターゲッティングした rolex には魅力を感じず(というか、ついていけず)、アンティークにも手を出せない素人の自分にとって、その1本は5桁の可能性が高い。勿論、ヴィンテージロレックスを眺めるのは楽しいが、購入する自信はない。そもそも自分が生きている時間を共に出来るものが良いのだ。
改めて、最後の一本と考えると、ちょっと悩む。

6桁だったら、explorer2 ref.216570 。どうせなら最後までエクスプローラーに拘りたい。
ホワイトよりブラックの方が流通しているようだ。ただでさえ人気ない explorer2。ホワイトは更に人気がないのだろう。
考えてみれば、ref.1655 の時から、explorer2 には、振り切れたデザインが採用されてきた。rolex の異端児みたいなモデル。ref.16570 の時代があまりにも長くて、現状維持的なイメージがついてしまったが、発売当初は40mmだって十分大きかったはず。ref.216570 は、本来持っていた、まさに「冒険」を実現しているのかもしれない。
他のモデルと同様、過去のリファレンスからアイコンを抽出し、新たなデザインに組込むという心憎い手法が炸裂。ref.1655 を彷彿させるGMT針とファントム効果がそれだ。ただし、ファントムはブラックダイヤルのみ。
6桁になり、サイズアップ、価格アップ。現在の  rolex は、新たな富の追求へ向かっているが、自分とは無縁の世界。だからこそ、最後の一本としてこれを選択。いつまでも探検家でありたいという想いを込めて。

5桁にするなら、exploer2 ref.16570 ホワイトダイヤル V品番、G品番、ランダム品番。
2006年まで使用されていたムーヴメントが、2007年に Cal.3185 から、Cal.3186 に変更された。同じ色のリファレンスを複数持つなら、ムーヴメントの違いに拘りたい。不安要素はcal.3186 になってから多発した、針が緩むトラブル。
中身は変わっても、外観はほぼ変わらず、ルーレット刻印、ラグ穴の有無、フラッシュフィットくらいしか目立った変化がない。ほとんど同じ物を、もう一本買うことになる。自己満足なので、それはそれで構わない。

もう一つの5桁候補。
submariner ノンデイト ref.16040m クロノメーター。
最後の一本ぐらい、原点と呼ばれるサブマリーナを持ってみようかという気になる。

rolex を使い始めて、30年間、explorer、exploer2 以外を所有したいと思わなかった。その理由は、探検家というネーミングがそそるとか、ベゼルやダイヤルが好みとか、その類いの軽いノリ。CASIO protrek が好きなのも、探検家のイメージ強いからかもしれない。
サブマリーナはプロフェッショナルモデルの原点と言われる。サブマリーナと同時期にエクスプローラーも誕生している。
潜水用に特化した submariner に対して、explorer は特定用途に限定されておらず、エベレスト登頂に成功したヒラリー卿を前面に押し出し、耐久性を謳い文句として、オイスターケースに「探検家」という名前を与えることになった物らしい。
狙い通り、エベレスト初登頂とロレックスが結び付いたわけだが、ロレックスを着用していたのはヒラリー卿ではなく、同行者のテンジン・ノルゲイ氏である。ロレックスの優れたマーケティング戦略を物語る。
5500の系譜であれば、explorer はカジュアルに使えるタフな時計という位置付けとなる。
一方、ecplorer2 は、explorer 発売後20年を経て、洞窟探検という特化した用途向けに誕生した。
妙にデコレーションされてシンプルさからは程遠い。かと言って高級感があるわけでもない。サブマリーナやデイトナと異なり、風防、ダイヤル、ベゼル等にヴィンテージ感が表れ難いことに加え、ミステリアスな逸話もないことから、ヴィンテージコレクターからは見向きもされない。人気のなかったことが幸いして稀少性の高くなった ref.1655 が唯一の例外。
そもそも、人気に陰りの出てきた explorer のテコ入れで発売されたとも、アポロ月面計画オフィシャルウォッチとなり勢いのあるオメガのフライトマスターに対抗して無理矢理発表されたとも言われる。
誕生からして不幸な運命を背負っている。こういう explorer2 こそ愛すべきモデル。しかし、この不幸な時計に食指を動かされる人が極端に少ないのも事実。
発売当初は洞窟探検という非常に狭い用途をアピールしていたが、いつしか極限に挑む探検家向けに変化。しかし、rolex の宣伝効果は、他のプロフェッショナルラインには遠く及ばず、人気も今一つ。

プロフェッショナルモデルにおける原点の追求なら、もちろんサブマリーナ・ノンデイト。デイトとノンデイトは別物として考える。
初期から ref.5513 において発生した、ダイヤルの種類や表記、インデックス、ベゼル、リューズガード、FF、ブレスレット等の微妙な相違点と組合せ。混沌とした世界がコレクターの心を掴んで離さない。
ノンデイトの進化の過程を辿ると、デイトの後塵を排しているのが残念。
しかし、ノンデイトは、スッキリしてバランスも良い。何より、現行のリファレンスが一つだけ、ダイヤルも一色だけという究極のシンプルさが最高。ref.14060m については、2007年以降のクロノメーター化したモデルが狙い。

explorer,explorer2、submariner 共に、上記リファレンスの変遷の中で、TIFFANY &CO. 、CARTIER 、COMEX 等とのダブルネームが登場する。
世界最古の時計メーカーと言われるブランバンから遅れること170年後、1905年に創業。後発メーカーである rolex がブランドイメージを高めるため行ったコラボレーション。
現存するダブルネームには贋物が多いらしく、ヴィンテージロレックスの恐ろしさが窺える。現在、ロレックス社は何も語らないため、何が本物なのか判らない。

プロフェッショナルモデルの原点を選ぶのか、異端児 explorer2 を選ぶのか。
プロフェッショナルモデルの頂点であるデイトナは対象外。デイトナは、「daytona」という一つの独立したジャンル。うっかり迷い込んだら引き返せない。
サブマリーナは、プロフェッショナルラインの歴史そのもの。rolex の執念の塊。
いずれにせよ、サブマリーナもデイトナも、先には深い闇が待ち構えている。自分はその闇を覗くことなく人生を終えることになりそう。さほど所有欲を掻き立てられないのが幸いしている。

今のところ、以上3本が候補。5桁と6桁の狭間でウロウロ。
色々な人達が、各々の想いで rolex を所有しているはず。現在の rolex が進もうとしている方向が良いと思う人も、気に入らないと思う人もそれぞれ。

rolex の目指している姿は、パテック・フィリップではない。古い rolex のメンテナンスを打ち切る姿は、パテックとは正反対。しかも、シリアルをランダムに変更し、アンティーク市場を縮小させようとしているように見える。
目指すは、富裕層の消耗品か。
遠い世界に行ってしまった時計。中産階級の実用時計には戻る気配はない

(→※更にその後の検討記述

0 件のコメント:

コメントを投稿